人の身体は足(脚)が骨盤を支え、骨盤が身体を支えています。肥満の方は体重の全てが足や骨盤の股関節に集中してしまい、大きな負荷となってしまいます。
このまま何も改善せずにいると、次第に腰が悪くなってきて腰痛を発症してくるようになります。
この問題を検証する前に骨盤を支えている足(脚)の関節をみてみましょう。
腰痛と肥満の関係
足(脚)の関節は★足の指関節 ★足(根)関節 ★膝関節 ★股関節です。
このように足(脚)の関節も含めて人の骨格は20歳前後に完成します。
なので40歳後半から50歳代になり体重が増えて肥満体になると、腰痛や膝関節痛と問題が発生してきます。
一般的に20歳前後で身体や骨格が完成した時点の体重で身体の調和が取れています。
そこに更に体重が増えると身体の規格はもう決まっているので、20歳以降の年齢の方の体重は身体の負担になってきます。
ある患者さんの実例
ビールケースを車に積み込むとき身体をひねった途端、膝と腰が「痛い!」となった、40歳代の男性で肥満タイプ酒屋さんの実例です。
- 30歳代の後半から太りだして、20歳代と比較すると10キロは太りました。
- 最初は膝の調子が悪くなりました。
- 最近はとにかく腰が痛くて重たいビールケースが持てなくなりました。
以上が療術師との問診時の酒屋さんの答です。
この酒屋さんのような腰痛に有効なストレッチを紹介します。
腰痛を治すストレッチ
腰の軟部組織(ウエストラインと肋骨の間の柔らかいところ)の腰痛を治すストレッチ
- 床に仰向けに寝て足を伸ばす。
- 伸ばした足の両膝を合せて膝を60度位に立てます。
- 両膝を立てたまま、左右に倒してみます。
この時、倒し易い方を確認して覚えておいて下さい。
腰の痛い場所は忘れて、倒し易い方をしっかりと覚えて下さい。 - 両膝を合せたまま倒し易い方に倒します。
ゆっくりと倒して気持ちが良い所で止めます。
痛みを感じたらそれ以上は倒さないようにします。
その位置より余計に倒れないように座布団を二つ折りにして足を座布団の上に置きましょう。 - 息を吐きながら倒しやすい方に倒して、歯止めの座布団まで倒したら真ん中に戻します。
これを1セットとして、15回程度繰り返して下さい。
このストレッチを入浴後にできる範囲で毎日続けます。
次は最大の課題の減量作戦です。理想の体重は20歳代の時の体重に戻すことです。
腰痛の負担を下げる減量作戦
40歳代からの減量は「炭水化物」をいかに制限するかということがポイントです。
- 40歳を過ぎたら毎回主食を摂る程、糖質が必要では無くなります。
- 40歳を過ぎて糖質を摂り過ぎると活性酸素が発生して身体が不調になります。
これらのことから40歳を過ぎたら上に述べたような食生活をやめることが大切ですね。
また40歳を過ぎたら「高酸素」、「高体温」、「低糖質」の3つの体内環境を保つことが重要です。
今は様々な健康関連グッズがありますが、最も安上がりで効果的なのが「腹式呼吸」をするのが体内環境を保つためにはとてもいいです。
- おなかの「丹田」というツボ(おへそと恥骨の間)に酸素を送るつもりで深呼吸をして下さい。
- ウオーキングや水泳など有酸素運動をして下さい。ただし、翌日に疲れが残らない程度にすることが大事です。
- 毎日リラックスした気持ちでゆっくりとお風呂で身体を温めて下さい。
間食の取り過ぎは肥満のもと
当然ですがメインの食事よりも間食ばかりを繰り返していると栄養バランスが崩れていき肥満のもとになってしまうリスクが上がってしまいます。
完全に控えるまではないにしろ、なるべく間食は控えた方がいですね。
でもおやつが欲しい時も当然ありますので、間食を取るときは次のことを守るといいです。
お米で作られたお菓子やパン、麵類など精製された炭水化物などは止めて、砂糖や甘味料の入ったお菓子やジュースの量を以前よりも少なめにするとか、あるいは口にしないことです。
でもこういった事をやろうとして実行に移せても、その後もずっと継続させていけるのかと言ったら中々難しいでしょう。
なので、いま間食を取っている量から少し量を減らして一定期間継続しつつ、それに段々慣れてきたら更に少し減らしてまた一定期間継続させていくという事を繰り返していくのが最良の方法です。